ホーム自動化とロボット工学

インテリジェント・オートメーションにより、人間とテクノロジーの関係を変革する

企業は、新しい方法でマシンと共に働くために、従業員をトレーニングし、オートメーション用に最適化したオペレーションを再設計しなければならない。

インテリジェント・オートメーションは、ビジネスの運営方法を劇的に変え、人間とテクノロジーの協働のあり方をも変化させた。企業が、パーソナライズされた新製品やサービスを開発し、オペレーションの改善、コスト削減、さらには効率性の向上に努めようとするとき、インテリジェント・オートメーションは大いに役立つ。

より大規模なモノのインターネット(IoT)エコシステムと組み合わせることにより、インテリジェント・マシンは、接続された他のデバイスから学習して、アクションを周期的に改善することもできる。

最近、IBM Institute for Business Value(IBV)が行った調査によると、インテリジェント・オートメーションは主流になりつつあり、経営層はインテリジェント・オートメーションが継続的な価値を提供すると認識している。調査に回答した者のうち76%が、オートメーション化の普及により、オペレーションの効率性にプラスの影響が生じると答えている。

インテリジェント・オートメーションの価値には、利便性がある。業務部門の経営層の半分以上は、自然言語処理によって、人間とデバイス間の相互の理解が可能になると予想している。さらに、多くの経営層は、近い将来に、自社のインテリジェント・オートメーション機能を迅速に改善し、高いビジネス価値を実現することを想定している。実際、75%はインテリジェント・マシンが今後3年間に自社の業績に重要な影響をもたらすと回答している。

しかし、デジタル・オペレーションに対するこの変革の価値を実現するためには、テクノロジーへの投資以上のことを実行する必要がある。企業は、新しい方法でマシンと共に働くために、従業員をトレーニングし、オートメーション用に最適化したオペレーションを再設計しなければならない。インテリジェント・オートメーションの利用が非常に進んでいる複数の業界がある一方で、あまり進んでいない業界もある。

ところがコグニティブの時代において、競争力を維持するためには、インテリジェント・オートメーションを効果的に活用しなくてはならない。では組織は、何から着手すべきだろうか。この一連のテクノロジーを採用するためには、投資と導入に対する先見的なアプローチや、綿密な組織計画、トレーニングとスキル開発への積極的な取り組みが必要である。

本レポートでは、企業においてインテリジェント・オートメーションの導入計画や戦略の策定がどの程度進んでいるかについて探究し、今後に向けた具体的な提言を紹介する。


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著者について

Grace Ho

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, Senior Partner


Karen Butner

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, Global Research Leader, AI Automation, Supply Chain, Virtual Enterprise, IBM Institute for Business Value

発行日 2018年9月3日