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バーチャル・エンタープライズ: オープンでセキュアなハイブリッドクラウドとネットワークが鍵に

バーチャル・エンタープライズは、ハイブリッド・クラウド・アーキテクチャが実現する柔軟性を最大限に活用し、デジタル変革を加速させ、収益の成長を促進します。

企業が、バーチャル・エンタープライズを目指して進化を図ろうとするのであれば、クラウド活用力を強力に高める必要がある。エコシステムからインテリジェント・ワークフローに至るまで、バーチャル・エンタープライズの基本要素は、オープンでセキュアなハイブリッドクラウド技術に依拠している。

クラウドは単なるインフラストラクチャーではない。道路や鉄道、空港とは異なり、目的が限定された一時的な投資として取り組むべきではない。また、過去のシステムの一部(データセンターと従来型IT管理)をプラグ・アンド・プレイの新システムに切り換える機会として「クラウドの導入」に取り組むだけでは不十分である。

今日重要なことは、ソフトウェアの設計・開発・運用の能力を根本的に向上させることだ。業界を問わず、先進的企業は、表向きは銀行やヘルスケア企業、メーカーといった形を取っているが、内部ではソフトウェアを駆使するエコシステム企業へと急速な変貌を遂げている。業界の第一線に立つ企業は、クラウドやアプリケーション、データ、ネットワークがソフトウェアを活用したビジネスのコア要素であると理解している。

バーチャル・エンタープライズのオープン性の実現には、オープンでセキュアなハイブリッド・マルチクラウドのテクノロジー・アーキテクチャーが必要となる。

企業にまたがったインテリジェント・ワークフローをプライベートクラウドやパブリッククラウドだけで構築することはできない。インテグレーションとオーケストレーションを可能にするのは、ハイブリッドクラウドだけである。クラウドの導入は、かつて高リスクだと見なされていたが、今では安全性が高くオープンなデジタル環境を大規模に生み出す新たな機会となっている。サイバー・セキュリティーと、クラウドベースのデジタル機能は相互補完する形で、サステナブルな業績やエンドユーザーの信頼、ディスラプション(創造的破壊)による転落のリスク低減をサポートする。

ハイブリッドクラウドは、オープン性とコラボレーションをこれまでにない水準に維持する。デジタルおよびビジネスの変革と組み合わせることによって、前例のないほどの戦略的・財務的な利益を企業にもたらすことができる。

オープンでセキュアなハイブリッドクラウドとネットワークはバーチャル・エンタープライズの土台となる

Open secure hybrid cloud and networks are foundational to the Virtual Enterprise

クラウド先進企業の特徴

クラウドの導入で先頭を走る企業は何が違うのか。こうした企業は、クラウドがバーチャル・エンタープライズで果たす役割について、幅広い、共通したビジョンを持っている。また、ハイブリッドクラウド・アーキテクチャーが、インテリジェント・ワークフローにとって不可欠であることを認識している。さらに、アプリケーションとデータがいくつものプライベートクラウドやパブリッククラウドで実行されることもあれば、従来型のオンプレミスのデータセンターを経由することもあると理解している。

BM Institute for Business Value(IBV)は産業・組織横断的に広範な調査を行い、テクノロジー担当リーダーの特性を分析した。その結果、こうした企業はバーチャルな世界とアナログな世界をシームレスに行き来する必要性を重視する姿勢を徐々に強めていることが分かった。また、従来の組織の枠を越えて、ビジネス・プラットフォームやエコシステムのパートナーシップとの関わりを強めることで、新しいテクノロジーがもたらす可能性を活用しようとしていることも見えてきた。つまり、オープン性を戦略として最優先に考えている。

成功している企業リーダーは次の4点に優先的に取り組んでいる。

積極的導入(Adoption):テクノロジーを積極的に導入している企業は、パンデミック期間中の売り上げの伸び率を見ると、12の業界で同業他社より平均6ポイント高かった。

統合(Integration):複数のクラウド環境を統合することでパフォーマンスが上がり、ハイブリッドクラウドへの投資は単一のクラウド・プラットフォームへの投資よりも2.5倍のビジネス価値を生み出した。

変革(Transformation):クラウドへの投資が収益に与えるインパクトは、エンド・ツー・エンドの企業変革として実施される場合、投資が収益に与える効果は最大13倍にも増幅され得る。ハイブリッドクラウドとマルチクラウドの導入が組織変革と密接に結び付くほど、テクノロジー投資が企業収益に与えるインパクトは大きくなる。 

コミットメント(Commitment):クラウドがもたらし得る売り上げ増の92%は、他の変革を生む要因との相互作用によって生み出されると期待される。

バーチャル・エンタープライズでは、オープンなハイブリッド技術とアーキテクチャーによって、誰もがデータを使いやすくなり、情報量とインサイトも劇的に増加し、ビジネスの経済性が再定義される。バーチャル・エンタープライズはクラウド先進企業に必要な特徴を体現している。その根幹は次の3つのキー・コンセプトが中心となっている。

 

  • オープン性
  • モダナイゼーションの継続
  • 文化と生産性

 

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急速に進化する環境において、オープンかつセキュアなハイブリッドクラウドとネットワークがどのようにバーチャル・エクセレンスを推進し、ビジネス価値を提供するのか、ぜひ詳細をご覧ください。


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著者について

John Granger

Connect with author:


, Senior Vice President, IBM Consulting


Varun Bijlani

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, Global Managing Partner, Hybrid Cloud Transformation, IBM Consulting


Hillery Hunter

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, IBM Fellow, General Manager of Industry Clouds, and CTO, IBM Cloud


Shai Joshi

Connect with author:


, Managing Partner and Growth Platform Leader, Global Hybrid Cloud Services, IBM Consulting


Usha Srikanth

Connect with author:


, Vice President, Client Innovation Center, India, IBM Consulting

発行日 2021年10月14日

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