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特集-アウトソーシングの考え方
主に中堅企業経営者の方々を対象にアウトソーシングの考え方について解説する特集記事です。
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コンサルタント・レポート
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特集掲載にあたって
近年、変化の激しいビジネス環境やグローバルな大競争時代に対応すべき経営戦略の手法として、ITアウトソーシングを積極的に採用する企業が増えてきました。
そこで主に中堅企業経営者の方々を対象に、アウトソーシングの考え方について9回にわたる特集を企画いたしました。
ITアウトソーシングの本質を正しくご理解いただくとともに、今後の経営にお役立て頂けるよう分りやすくご紹介します。
コンテンツのご案内
第1回
アウトソーシングの考え方
第2回
コアコンピタンス経営とアウトソーシング
第3回
ITアウトソーシングの背景
第4回
アウトソーシングのもたらすメリット
第5回
IBMのアウトソーシング・サービス
第6回
労働力のスムーズな移転を促進するアウトソーシング
第7回
日本IBMのアウトソーシング・ビジネス・イノベーション
第8回
企業戦略に連携するアウトソーシング
第9回
IT/インターネット革命とアウトソーシング
筆者紹介
小林 正一
1971年(昭和46年)
東北大学工学部卒業
同 年
日本アイ・ビー・エム入社
1994年(平成6年)
アウトソーシング事業部企画担当
営業・営業企画分野のマネジメントを歴任
1998年(平成10年)
中小企業診断士(情報)
2001年(平成13年)
IBM Certified Professio(ICP)主席マーケティング・
マネージメント、
現在はアウトソーシングのマーケティング戦略を企画
第1回 アウトソーシングの考え方
第1回目はアウトソーシングが生まれた背景と、現在までの発展の過程についてお話します。
技術革新による分業が原点
これから何回かにわたってアウトソーシングのお話をしたいと思います。
筆者は日本IBMがアウトソーシング・ビジネスを開始した1993年当初からこのビジネスに携わってきました。私がこのビジネスに携わってきて思う感想は、アウトソーシングは単なる技術的なソリューションでは割り切れない奥の深いものであるということです。
「アウトソーシング」という言葉自体は、1988年にイーストマン・コダック社と米国IBMが契約を締結して以来広がり、一般化してきましたが、実は今まで人間が生活しているなかでも昔からあった考え方なのです。
例えば、昔々、農民は畑を耕す道具として木製の鍬を農作業の合間に自分で作っていました。しかし、「技術革新」が起こり鉄が普及すると「鍛冶屋」さんという専門家が農民に代わって鉄製の鍬を作るようになりました。これがアウトソーシングの原点だといえます。様々な技術が進歩する度に色々なところでアウトソーシング、つまり分業が起こり現在があるのです。
企業は常にアウトソーシングの過程にある
1920年代のフォード社は有名なフォードTモデルを、後に「工業的傑作」と言われるミシガン州リバー・ルージュ工場にて生産していました。
ピーク時には年間200万台の生産量を誇ったと言われています。リバー・ルージュ工場には、最先端の流れ作業による組立工場のほかに、製鉄所やガラス工場があり、自動車の原材料までを作っていた言われています。当時の車は木材を多用していたため、フォード社は森林、製材所を所有し、その他、車造りに必要な炭坑、鉄鉱山、ブラジルのゴム園、それらを運ぶ貨物船団や鉄道をも所有していたということです。今風な表現で言えば「壮大な垂直統合」です。これは1920時代当時に自動車産業を運営するための知恵だったと思います。
しかしその後様々な分野で技術革新のために、この経営形態は変化していきました。1920年代のフォード社からみたら現代の企業ははるかに「アウトソーシング」が進んでいると言えるのではないでしょうか。
ITの進歩とアウトソーシング
航空機産業は技術の裾野が広く、人口1億人以上の国でないと成り立たないと言われています。1億人位の人口が無いと技術の裾野をカバーするピラミッド組織が作れないためだそうです。
昔、ITはそれほど技術の幅が広くなかったので、いくらかの技術者を社内に育成すれば企業のコンピューターを動かすことが出来ました。
しかし、昨今はITの技術の幅がどんどん広がり数百人程度の社内技術者集団であっても、一人一人に、「はい、あなたはこの技術分野の専門家になってください。」と技術を割り振っていったら、一人でいくつもの技術分野を受け持たなくてはなりません。ITのピラミッド組織を作るためには何千人といった人が必要な状況になりつつあるのです。
1999年のIBMユーザー研究会連合会の調査では、「システム要員の量・質の確保/教育」が情報システム部門の課題の第1位であることも、実はこの現象を物語っていると思います。昔は高価なITを効率良く使いこなすために社内に専門家を養成したのが情報システム部門の成り立ちでした。
しかし、ITがこれだけ進歩した現在、昔ながらのやり方が限界に近づいてきたと言えます。
これは、現在の情報システムに携わっている方々のやり方が問題なのではありません。ITの革新によって情報システム部門のあり方を再考せざるを得なくなっているのです。
(参考文献は連載終了時にまとめて掲載します。)
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